先端デジタル共創機構 設立記念講演会 終了の挨拶

先端デジタル共創機構 設立記念講演会は、2026年 6月 9日(火)に、AP大阪茶屋町 Eルームを講演会場として、Teamsによる遠隔視聴を併用したハイブリッド形式で開催させていただき、多くの方にご参加をいただき、盛況に開催でき無事終了致しました。心より御礼申し上げます。

本法人は、旧法人のNPO法人M2M・IoT 研究会 関西部会を新たな体制のもと設立させていただきました。これまで活動をご支援いただきました関係者の皆様に、改めまして深く感謝申し上げますとともに、今後旧法人の理念を継承し、さらに実践的かつ発展的な活動を推進し、会員企業の事業発展と地域産業の活性化および新たな価値創出に貢献してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

今回は、その設立記念事業として開催させていただいた講演会で、企業におけるDX推進やAI活用の最前線でご活躍されている有識者をお招きし、実践的な取り組みや具体的事例をご紹介していただきました。

最初に講演1として、

関西電力株式会社 理事 IT戦略室長 上田 晃穂 様に、【挑み続ける関西電力~「AI産業革命」後を見据えたDX・AI戦略の実行~】のテーマでご講演をしていただきました。

最初に、エネルギー業界を取り巻く経営環境の変化として、脱炭素、分散化、自由化、人口減少、DXという「5つのD」を挙げ、これらの課題を乗り越えるためにDXとAIの活用が重要であることについてお話しいただきました。また、関西電力では2018年頃からDXの取組みを本格化させ、近年は生成AIの進展を踏まえて戦略を見直し、AIを前提とした企業変革を進めていることについてご説明いただきました。講演では、関西電力が目指す「AIファーストカンパニー」の考え方についてもご紹介いただきました。AIを部分的に導入するのではなく、AIが広く存在することを前提に、人の役割や業務の進め方そのものを見直すことが重要であること、また、先行きが不透明な時代においては、仮説を立てて小さく素早く実行し、確認しながら前進することが大切であるとの考え方を、わかりやすい事例を交えてお話しいただきました。さらに、DXを進めるうえでは、人・データ・ガバナンス/セキュリティといった基盤整備に加え、挑戦を後押しする組織風土づくりが極めて重要であることについてもお話しいただきました。具体的な取組事例としては、火力発電所における巡視点検ロボットの活用や、ベテラン社員の暗黙知をAIに学習させて若手社員の業務を支援する仕組み、工事仕様書に対して法令確認を行うチェック支援、営業部門における企業情報分析と提案活動への活用、社内ITサポートや経営判断支援への応用など、幅広い実践例についてご紹介いただきました。また、全社員向けの生成AI研修や活用方法の「型」の整備、AIエージェントを自ら作成できる環境づくりなど、人材育成と社内浸透の取組みについてもお話しいただきました。AIを単なる技術導入にとどめず、将来の事業環境を見据えながら経営戦略、業務変革、人材育成、組織風土改革を一体で進めることの重要性について、具体例を交えながら幅広い内容をご紹介いただき、今後のDX・AI活用の取組みを進めるうえで、大変有益なご講演をしていただきました。

次に講演2として、

株式会社日立システムズ ビジネスイノベーション統括本部 Lumada推進本部 データサイエンスイノベーション推進部 技師 馬奈木 翔太 様に、【製造業DXを加速するAI・データ利活用の実践 ~現場活用につなげる導入アプローチ~】のテーマでご講演をしていただきました。

最初に、製造業におけるAI活用は、個人レベルでの利用拡大とは異なり、実際の業務に根づかせて成果へつなげることが重要であり、そのためには、目的設定、データ整備、推進プロセス、人材体制の四点を一体として設計することが大切である旨をお話しいただきました。また、AI活用を進めるにあたっては、まず「何を解決したいのか」を明確にし、そのうえで対象業務に必要なデータを見極め、段階的かつ反復的に検証を重ねながら進めていくことが重要であることについて、丁寧にご説明いただきました。あわせて、従来型の一括導入ではなく、現場の実情やデータの状態に応じて柔軟に見直しながら進めることの必要性や、業務部門、技術部門、分析人材がそれぞれの役割を担いながら連携する体制づくりについてもお話しいただきました。生成AIを活用した製造業向け業務アシスタント、生産計画の最適化、設備故障の予兆検知など、幅広い内容についてお話しいただきました。製造業向け業務アシスタントでは、社内知識を参照しながら回答を導く仕組みにより、規格確認や仕様書レビューの効率化が図られること、生産計画の最適化では、需要や納期、設備、人員、在庫など複数の条件を踏まえて合理的な計画を導き出すこと、設備故障の予兆検知では、設備データから異常の兆候を早期に捉え、保守計画の最適化や停止リスクの低減につながる活用事例などについてお話しいただきました。製造業におけるDX推進が一層求められる中、AIを単なる先端技術としてではなく、現場課題の解決と価値創出に結び付けるための実践的な考え方と導入アプローチについて、具体例を交えながら幅広い内容をご紹介いただき、今後の取組みを進めるうえで、大変有益なご講演をしていただきました。

また、最初に理事長の西村から講演会開催の開会あいさつとして、講演会や視察見学会、調査研究、人材育成をはじめ、会員企業の皆様が先端デジタル技術への理解を深め、新たな事業創出や協業の広がり、さらには持続的な成長へとつなげていただけるよう、企業間交流や産官学連携を通じた実践的な活動に取り組む新法人の設立趣旨と活動の方向性について、ご紹介申し上げました。最後に副理事長の山﨑から人と人とのつながりの大切さに触れ、多様な立場の方々の交流が新たな価値創出につながることへの期待と、共創の基盤となる場として設立した新法人へのご理解、ご協力のお願いを述べ、講演会閉会のあいさつにて締めくくり、盛大に開催を終えることができました。

講演会後に開催しました交流会では、ご講演をしていただきました上田様、馬奈木様にもご参加いただき、ご講演者の方々とのお話や、参加された皆さん相互でのお話が進み、楽しく有意義な情報交換・交流の場として開催することができました。

講演会、交流会の開催に際しましては多くの方々のご協力を得て開催させていただくことができました。真に有難うございました。深く御礼申し上げます。

引き続き、AI・IoT 等の先端デジタル技術を核として、産学官連携による社会実装を推進し、会員企業・大学・自治体等の共創を通じて、新たな事業価値の創出や地域産業の発展に寄与することに少しでも貢献できるように活動を進めさせていただきますので、ご協力・ご支援の程、よろしくお願い申し上げます。

なお、会員向けの講演資料など、準備が整い次第、ホームページにアップロードさせていただきます。

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2026年 6月 9日 一般社団法人 先端デジタル共創機構 理事長 西村 雄二
一般社団法人 先端デジタル共創機構