第17回専門部会セミナー(2020/10/24)


(1) M2M・IoT研究会理事長挨拶と10周年活動状況報告
          NPO法人 M2M・IoT研究会理事長 小泉 寿男

(2) 基調講演
コロナ禍での大学の変革とデジタルトランスフォーメーションの展望
          芝浦工業大学 副学長,システム理工学部 教授 
          井上 雅裕 先生
<概要>コロナ禍をきっかけに,世界中の大学でオンライン授業が実施されEdTechの導入が一気に進み,大きな変革が進行している.オンライン授業は時間と空間の制約を受けない,授業形態の工夫で学生とのコミュニケーションが向上する,国際的な協働作業がいつでもど>こでも実施可能,講師を国内外から距離の制約なく招聘可能などの長所がある.コロナ後に大学教育の形態が元に戻ることはなく,対面授業とオンライン授業の長所を組み合わせた大学教育,国際連携,産学連携,リカレント教育のデジタルトランスフォーメーシ>ョンが進む.

(3)講演1
パナソニックのAI活用 ~次のステージへ~
          パナソニック株式会社 テクノロジー本部 
          デジタル・AI技術センター所長 九津見 洋 様
<概要>同社では,様々な事業領域が豊富な知識や経験を有することで,リアルなデータも蓄積されつつある.AI の活用にはこのような>知識やデータが不可欠となる.AI 活用の考え方と取組みを具体的な適用例を交えて紹介するとともに,次のステージに向けた開発プロセスや人材育成についても解説する.

(4)講演2
福井工業大学における中小企業のIoT化推進とIoT人材育成の取り組み紹介
          福井工業大学 AI&IoTセンター 環境情報学部 経営情報学科 教授 
          北上 眞二 先生
<概要>IoTは,2030年までに第4次産業革命を牽引すると共に,地域産業の活性化や老朽化した社会インフラの整備など,成熟化した日本の様々な問題を解決するための社会基盤になることが期待されている.しかしながら,福井県内>の企業は,AIやIoTに対する関心は全国平均より高い反面,導入率は全国平均を下回っている.本講演では,福井工業大学における中小企業のIoT化推進とIoT人材育成の取り組みについて紹介する.

(5)講演3
AI社会実装を加速させるエッジコンピューティング
          Idein株式会社 代表取締役CEO 中村晃一様
<概要>画像認識や音声認識,センサー情報解析などのAI技術を活用すると従来は取り扱う事が難しかった実世界のさまざまな情報を活用した新しいビジネスが可能となるが,通信料,遅延,プライバシーなどの問題が大きな壁となる.エッジコンピューティング・エッジAIはこれら>の問題を解決するアーキテクチャとして注目されており,当社ではこれを誰もが手軽に使えるようなプラットフォームの提供を行なっている.本講演では,エッジコンピューティング技術が必要となる背景や普及のための技術的課題について解説をした後,当社の>取り組みについて具体的な利用事例を交えつつ紹介する.

(6)M2M・IoT研究会活動報告 : 実習型AI教育法改版の開発状況報告
AI応用プロトタイプ構築によるAI活用スキル向上のためのAI教育法の紹介
          NPO法人M2M・IoT研究会理事,東海大学教授 大江 信宏
<概要>IT系技術者のみならず,それ以外の技術者や営業,スタッフ>においても,AIを活用できる人材が求められている.M2M・IoT研究会では,これらのニーズを踏まえた実習型学習法を開発してきた.これまでの,事例や教材プロトタイプ実習によるAI学習に加え,今回,さらに画像処理による部品形状異常検知システム ・画像>処理による工場内異常検知 ・オープンデータ活用による顧客データの分析 ・機器振動波形異常検知 の4つの応用プロトタイプを開発し,実際の現場にAIを活用するスキルを習得できる教育法として改版している.本報告ではそれを報告する.