会長挨拶:「M2M研究会発足にあたって
2010年5月 M2M研究会会長 小泉寿男
皆様、5月17日に第一回のM2M研究会が開催され、会長に就任しました小泉寿男です。
私は、長く三菱電機に勤務のあと、東京電機大学教授に就任し、情報システム工学の研究、教育を行ってきました。1昨年に退任し、現在は客員教授として東京電機大学で講義を行っています。
M2M(Machine to Machine)システムは、センサ技術と無線通信技術の発展と情報システムとの連携により、最近、注目を浴びております。特に、近年のセンサ技術の格段に進歩により、マシン、もの、人間の対象物に対して、いままで取り出すことが困難であった情報が取り出せるようになってきました。これらの情報がネットワーク経由でコンピュータ処理され、いままで考えにくかったようなアプリケーションが可能になってきました。
M2Mの適用対象としては、産業分野(工業、農業、商業)、公共インフラ分野(交通、エネルギー)、公共フィールド分野(広場、公園、街頭)、文教分野、ビル・オフィス、家庭等の多くのところに活用の可能性が潜在しています。これらを発掘し、アプリケーションとして顕在化することにより、新しいビジネスが生み出され、情報化社会の一層の発展が見込まれます。
しかしながら、M2Mシステムを構築し、ビジネスとして定着させるためには、技術的な課題、運用面の課題、ビジネス上の課題が多くあります。これらの課題に対処し、M2Mシステムが社会の多くの分野に展開されること、情報化社会の一層の発展に貢献することを狙いとしてM2M研究会を発足することに致しました。
M2M研究会は、企業と大学等の研究スタッフおよび個人の有志によって構成し、そこでビジネスに関する情報交流、技術課題に関する情報交流の場、人材教育の場をつくります。そして、新しいビジネスの創出、新しい研究課題の発掘に向けた活動を行って行きます。
M2Mの構築を支える技術は、エンベデッドシステムであり、これは日本が他国に誇れる技術であります。研究会では、米国シリコンバレー等の海外の技術動向、ビジネス動向についても情報交流し、海外の先端ICTと日本のモノづくり力を融合し、社会にニーズにマッチしたソリューションの創出を支援します。
ITに関する豊富な技術やビジネスの経験者も、また、発想豊かな若手の方々も積極的に参加して、新しいビジネスと技術の開拓を自ら行ってほしいと期待しております。そのような場をこの研究会は提供いたします。
研究会の運営は、ビジネス応用部会、技術部会、教育部会、学術部会等の部会を中心に活動し、その結果の報告会や講演会、セミナー等を主体に運営していきます。また、将来、本研究会をNPO法人化していく予定です。
この研究会が有意義な会になりますよう、皆様の参加とご協力をお願いいたします。
